知らず識らずに使っていた?クラウドコンピューティングの正しい意味とは

2020.02.07

セキュリティ対策

スマホやパソコンを利用していると「クラウド」や「クラウドコンピューティング」という言葉を見聞きする機会が多くなりました。クラウドを意味する雲の形のアイコンやイラストを見たことがある人もいるでしょう。クラウドは通信に関する何らかの機能と知っていても、その実態を詳しく知らない人も多いようです。そこで、クラウドコンピューティングとはどのようなものなのか、わかりやすく説明します。

目次

クラウドコンピューティングは誰でも身近に使っている

クラウドコンピューティングの「クラウド」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。iPhoneユーザーならiCloudのメールやバックアップサービスを利用したことがあるでしょう。iCloudもクラウドコンピューティングのひとつで、一般的にクラウドと呼ばれるものはクラウドコンピューティングを略した言葉です。クラウドコンピューティングとは、簡単に言えば「ネットワークを通じて提供されるサービス」です。クラウドやクラウドサービスとも呼ばれます。これらはすべて同じもので、ネットワーク上のサーバーといわれるコンピューターが提供しているサービスを、利用者のパソコンやスマートフォンで使うことができます。

クラウドコンピューティングという言葉を特別意識しなくても、私たちは既にそのサービスを利用していることがほとんどです。例を挙げれば、GmailやYahoo!メールなどのWebメールサービスがそうです。GmailやYahoo!メール専用のアプリもありますが、どちらもWebブラウザからメールの送受信が行なえます。また、ファイルストレージサービスもクラウドコンピューティングのひとつ。Google Drive、iCloud Drive、Dropbox、Yahoo!ボックスなどでは、画像や文書ファイルなどのデータを保存しておくことができます。規定の容量以内なら無料で使えるところがほとんどです。これらは、パソコンやスマートフォンの本体内のデータのバックアップや、たくさんたまったファイルの保存先として利用できます。これらのクラウドコンピューティングは、特に何の設定もなく自動的に利用していることがほとんどでしょう。

クラウドコンピューティングは、サーバー側で用意したアプリケーションソフトを使えるサービスも提供しています。Microsoft Office製品のWordやExcelなどのソフトは、以前はパソコン1台ごとにインストールしてシリアルナンバーを付与されて初めて使うことができました。しかし、その後クラウドベースのOffice 365の提供により、最新版のOfficeアプリをローカルのパソコンにインストールせずに、オンラインで利用できるようになったのです。WordやExcelだけでなく、Outlook、PowerPointなどの最新バージョンのツールを、自宅のパソコンや会社のパソコン、タブレットやスマートフォンで、どこからでもアクセスして使用できます。基本機能は無料で使えますが、高度な編集などの機能の使用は有料です。

Googleでも、Googleドキュメントやスプレッドシートなどの文書作成や表計算ソフトなどのツールをすべて無料で提供しています。Googleアカウントがあれば誰でも使えるため、個人利用や法人利用、クラウドソーシングなどで使われています。ちなみに、クラウドソーシングは「crowd sourcing」と書き、雲のCloudとは異なるものです。クラウドソーシングは、インターネットを通じて不特定多数に業務委託して作業を分担して行う方法です。これらの業務で、スプレッドシートなどを利用して一度に多くの人がシートを共有して作業をこなしたり、ドキュメントで文書作成を行ったりします。このように、まったく別の場所にいる大勢が、共有文書の共同編集を行ったりコメントを寄せたりできるのも、クラウドコンピューティングの1つの形です。

クラウドコンピューティングを導入することによるメリットとは?

クラウドコンピューティングを利用するメリットとして、それまでローカルのパソコンにインストールして使っていたソフトの購入費用や更新手数料などの費用が不要になったことが挙げられます。法人利用などでは、初期投資費用、ヒューマンリソース、メンテナンス、容量不足などを気にせず大幅なコストダウンが実現可能です。法人なら、顧客管理システムなどの業務アプリケーションを、社内だけでなく社外からタブレットやスマートフォンからでも閲覧や入力ができるため、情報の共有と一元化、業務の効率化など多くのメリットが享受できるでしょう。

また、高額の多機能ソフトにありがちですが、セットアップの際にハイスペックな環境が必要とされるためハイグレードのマシンを用意しなければなりません。しかし、クラウドコンピューティングなら、専門職以外ならさほどスペックの高くないノートパソコンやタブレットなどデバイスを選ばず利用できるのも大きなメリットです。

サービスを利用するのに初期コストがかからないのは、クラウドコンピューティングならではといえます。そのため、実際に導入する前にお試し感覚で気軽に試験的に利用してみることができるのもメリットです。確かに、高額ソフトも体験版として機能制限付きや利用期間制限ありでダウンロードして試してみることもできますが、あまりよく機能を把握できないまま体験期間が終わってしまうことも多いものです。その点、クラウドコンピューティングなら、お試し期間が設定されているところも多く、無料で使ってみることができます。万一、有料期間に移行したところで、そう多額にはならないため、心ゆくまでじっくりと試してみることができるのです。その結果、気に入らなかった場合でもダメージが少なく、他のサービスを試して比較することができるため、本当に合ったサービスを見つけることができます。

基本的な機能が無料で使えるところが多く、せっかくの高額ソフトを購入して導入しても、専門的な高度な機能は使わないということもあるでしょう。そのようなときにも、クラウドコンピューティングは便利です。使用する範囲によって月額使用料などが細かく設定されていることもあり、基本的な機能だけの利用なら格安で利用できます。また、業務の拡大によっては、途中でオプションの機能を追加することもできるため、必要な分だけ追加料金を払うことにより、いくらでも機能のカスタマイズが可能です。

また、ストレージも最初から大容量が必要ない場合、人数や規模の拡大によって徐々に増やすことができますし、必要なければ縮小することもできますので、そのときどきに応じて柔軟に利用できるのもクラウドコンピューティングだからこそです。

クラウドコンピューティングでデメリットになる点は?

クラウドコンピューティングを利用する以上、デメリットになる部分も知っておかなければなりません。注意すべき点は、データをオンラインでやり取りすることです。重要な機密情報をネットワーク上で扱うということで、セキュリティ面で不安に感じる人もいるでしょう。いつどこで、大切なデータが漏洩するのか、もし漏洩した際にどう対応すれば良いのかと悩みは尽きないのではないでしょうか。情報漏洩のリスクはクラウドコンピューティングに限ったことではありません。インターネットを利用する以上は、いついかなるときもセキュリティ対策は必須であり、顧客情報に関しては最大限のセキュリティ対策が急務です。

クラウドコンピューティングのサービスとして、Webセキュリティサービスを提供しているところもあります。外部からのサイバー攻撃の際の侵入を遮断し、機密情報の漏洩や改ざんを保護してくれるクラウド型のセキュリティサービスです。大手有名企業でも多数の導入実績があります。専門知識を持つセキュリティ担当者が不在でも、手間なく運用管理できることで多くの企業が導入済みです。ぜひ利用を検討してみてはいかがですか。

クラウドコンピューティングのさまざまなサービスを利用してみよう

IT環境の運用の負担軽減やコスト削減のためにクラウドコンピューティングの利用は急速に拡大しています。今後も、従来とは異なる方向性のサービスが数多く誕生するでしょう。常に新しい情報を入手し、それらのサービスの内容や質を見極める確かな目も必要です。質の高い納得のいくクラウドコンピューティングを適切に導入して業務の効率化を目指しましょう。

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