ウェブアプリケーションの脆弱性診断の必要性

2020.03.19

Webセキュリティ

ウェブアプリケーションの脆弱性診断の必要性

目次

ウェブアプリケーションへの攻撃が多くなっている

企業規模を問わず、企業が業務や宣伝を行うためにウェブサービスを利用することが多くなっています。個人事業者であっても気軽に簡易なECサイトを作って物品を販売できるようになっていて、オンライン上のサービスの種類、そして数は上昇する一方です。その分、ウェブサイトやアプリケーションへの攻撃が多くなっている可能性も伺えます。こうしたシステムでは、ユーザーの情報が管理されていたり、簡単に物品購入ができるため悪用するハッカーが狙いやすいからです。そのため、こうしたシステムの脆弱性を診断してセキュリティ対策を施すことは必須といえるでしょう。具体的にどんなポイントに注意したらいいかを知り、安全なサービス提供に役立てましょう。

ウェブアプリケーションの脆弱性診断とは?

脆弱性とは、システム上の欠陥のことを指します。システムを作る際に何らかのミスがあって、セキュリティが弱くなっている状態が見られることがあります。こうした部分を放置しておくと、悪意のあるハッカーが発見して、そこを発端としてシステムの中に入り込んでしまったり、システム自体を操作してしまったりする危険性があります。

その中でも特にリスクが高く、実際に攻撃の頻度が高いのがSQLインジェクションという部分です。サイトの中でもトップページにあるログイン項目や検索プログラムなどに使われることが多いSQLはより狙われやすい傾向にあります。重要なプログラムを担っているため文構成が複雑になるケースが多いですし、そこを突かれると重要な情報にアクセスしやすいため、ハッカーの格好の標的となっているのです。実際にSQLインジェクションの脆弱性を突いた攻撃によって、顧客のメールアドレスなどが流出する事件というのは後を絶ちません。

他にも一つのサイトの中には、脆弱性が生まれやすくハッカーが攻撃を好む部分がいくつもあります。それぞれの部分において、きちんと診断をしてミスがないかどうかを調べて、もし発見されたらすぐに修正して、侵入を防ぐようにするのが脆弱性診断なのです。

不正アクセスによる被害は甚大なものになりえる

気軽に誰でも作れるようになっているため、ウェブサイトに問題が発生しても大した影響はないだろうと考える企業もあります。しかし、実際には不正アクセスなどの攻撃を受けると、企業に大きなダメージを与えることもあります。まず、サイトで管理している顧客情報が流出してしまう危険があります。会員向けのサービスを提供しているホームページでは、顧客のメールアドレスとパスワードを管理しています。サーバーのデータベースに不正アクセスされてしまうと、こうした情報が抜き取られてしまうことになります。多くのユーザーは、同じメールアドレスとパスワードをいろいろなサイトやサービスで使いまわしていますので、大きな問題に発展しかねません。

ECサイトを運営しているのであれば、問題はさらに深刻になる可能性があります。上記のようなパスワードやメールアドレスだけでなく、顧客の住所や氏名、果てはクレジットカード情報までも管理していることが多いからです。このような重要な情報が悪意を持つ人に渡ってしまったら、かなりの大問題となります。当然運営している企業としても、大きな責任を負う必要が出てきます。また、企業としての信頼を一度に失ってしまい、顧客離れを生みます。経営そのものにも多大な影響を及ぼしかねませんので、真剣に考慮すべきことなのです。

実際にこうした不正アクセス被害が生じると、顧客への謝罪や補償に留まらず、訴訟沙汰になるケースもあります。特に流出した情報を不正利用され被害に遭った顧客がいる場合などは、その損害賠償を求められ裁判所に訴えられるケースもあります。また、運営企業がシステムを開発、保守しているシステム開発会社を訴えるという事例も起こっています。面倒な裁判という事態にならないためにも、ウェブサービスの脆弱性診断と対策というのは、日ごろから行っておくべきものなのです。

情報漏えいだけでない不正アクセスの被害

上記の問題は、特に不正アクセスによって顧客の個人情報が漏えいしてしまうという点です。しかし、ウェブサービスへの不正アクセス問題では、他の被害も起こりえます。たとえば、ユーザーのなりすましです。不正にアクセスして顧客の情報を得たハッカーは、特定の顧客になりすまして、そのパスワードやユーザー名を使ってログインします。そして、そのサイトの中で販売している商品やサービスなどを購入して送付させるのです。こうなると、単なる情報流出だけでなく、実質的な物的被害を受けることになります。

また、自社サイトの改ざんという被害に遭うことも考えられます。ページの中身を書き変えられてしまって、悪意のある中傷やプロパガンダに使用されることもあります。企業としてのイメージを大きく下げてしまいますので、避けなければならない問題です。さらに、サービスシステム自体がダウンしてしまうという被害に遭うこともあります。ハッカーがシステムを書き変えるなどして機能が働かなくなり、販売システムや顧客管理システムが動かなくなってしまうのです。そうなると、サイトとしての役割が果たせなくなり、営業がストップします。その復旧にはかなりの手間と時間がかかることもあり、大きなダメージを受けます。

問題を発見して対処することから始める

不正アクセスによる情報抜き取りなどを防ぐためには、いくつかの手段を講じる必要があります。その中でも基本とも言えるのが、脆弱性の診断です。そもそもハッカーが付け狙うようなセキュリティーホールがなければ、不正アクセスは生じにくくなります。そこで、ツールを用いたりエキスパートが手作業をしたりして、システムのどこかにミスがないかをチェックするのです。全体をしっかりと確認し、ミスやウイルス感染があったら、すぐにその部分を修復します。弱い部分を取り除くという意味で、脆弱性診断というのは真っ先に行うべきプロセスと言えます。

こうした診断はいろいろな専門会社で実施しています。そのため、ハードルの高いものではなく、気軽に依頼できる作業です。サイトの規模にもよりますが、被害に遭うリスクを考えればコストも手間もさほどかかりませんので、まずは実施してみましょう。

その上で、保護策を講じることができます。ウェブアプリケーションへの侵入を防ぐために、ファイアウォールを設定することができます。常時不正アクセスへの監視をしたり、ウイルスの自動検知やシステム上の異常がないかをチェックします。ファイアウォールを設けることで、強固なセキュリティー対策ができますので、大事な情報を守るためにもぜひとも活用したいものです。

確実なウェブサービスにおけるセキュリティー対策を採ろう

気軽に多くの人にアクセスしてもらえるウェブサービスは、企業にとって大事な営業、販売手段です。だからこそ、そのセキュリティー対策には力を入れるべきです。大事な顧客の情報を預かっているわけですから、顧客の利益を考えるという意味でも欠かせない施策となります。不正アクセスを試みるハッカーは、脆弱性があると見ればどんなサイトやアプリケーションでも侵入をしてきます。自分のところは大丈夫だという軽い気持ちを持つことがないようにしましょう。

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