セキュリティ対策を企業が行う理由とは?

2020.06.12

Webセキュリティ

セキュリティ対策を企業が行う理由とは?

世界的にサイバー攻撃が広がっている現状において、セキュリティ対策の重要性もますます高まっています。特に、外部からの不正アクセスによる情報漏洩事故が増えているのが大きな特徴です。顧客の個人情報が漏洩しようものなら企業の存続にもかかわる重大な事態ですが、それにもかかわらず、中小企業を中心として「うちにはどんな対策が必要なのかわからない」という企業も少なくありません。そのため、なぜ企業にセキュリティ対策が必要なのか、その理由とサイバー攻撃を防ぐためのポイントについてお伝えします。

目次

情報こそ企業にとって重要な資産

経営に必要な要素として、以前は「人」と「物」、それに「金」という3つがよく挙げられていました。それらに加えて現在では、第4の資源として「情報」が大切な要素になっています。企業活動とは、製造でも販売でもサービス業でも付加価値を生み出して、その対価を得ることで経営が成り立っています。その活動は、顧客情報や市場情報を始め、生産管理や仕入先の情報など、多くの情報によって管理されていることは明らかでしょう。つまり、情報資源は経営の根幹と言ってもよいほど重要な資源ですので、正しい経営を行うためにも情報を適切に扱うことが求められています。それゆえ、セキュリティ対策も重要とされるのです。企業にはさまざまな情報がありますが、それらは人の記憶や紙だけでなく、ITの普及に伴ってコンピューターやネットワーク上に膨大な量記録されるようになりました。現代とは、かつてないほど情報資産の価値が高まっている時代といってよいでしょう。

 

それだけ重要な経営資源である情報ですが、中小企業の多くは上手に活用するのが苦手なのではないでしょうか。競争力を強化するためにも情報の活用は積極的に取り組むべき課題です。ただ、情報そのものは中立なものだということを覚えておくべきでしょう。自社が有効に活用することで有利に進められるのみならず、競合他社が同じ情報を手に入れれば自社が不利に陥ってしまうこともあります。顧客から預かっている情報を漏洩させるようなことがあると、信用は失墜し、競争力も失われ、さらには賠償責任を問われるなど、重い負担が発生することにもなってしまいます。情報という形のない資産ですが、自社に有利になるように活用するには、安全に活用するための知識と適切な取り組みが必要です。

 

ところが、大企業に比べて中小企業は情報セキュリティ対策が進んでいるとは言えません。特に、社員教育や管理者の配置など負担が大きな領域で差が広がっています。ただ、いまや規模の大小にかかわらずインターネットなしで活動することなど不可能ですから、すべての企業で十分なセキュリティ対策を実施する必要があります。これは自社の利益のためだけではなく、社会に対する責任と言ってもよいでしょう。顧客情報の紛失や漏洩などの事故が発生すれば、それによる直接的な被害が発生するだけでなく、間接的な被害も広がり社会問題にまで発生することもあり得ることです。セキュリティ対策によって自社の存亡がかかっていると言っても過言ではありません。

ここまでしつこくセキュリティの重要性を述べてきましたが、具体的にはどのようなセキュリティの脅威があるのでしょうか。特に近年、増えている脅威を詳しく見てみましょう。

増えるサイバー攻撃の脅威

標的型攻撃

特に近年被害が大きなサイバー攻撃に「標的型攻撃」というものがあります。これは、特定の組織の内部にある情報を窃取するために行う攻撃で、情報を手に入れるためには手段を選ばないのが大きな特徴です。たとえば、その組織に所属する人物の情報を盗み、その人物になりすまして社内のコンピューターに侵入し、素知らぬ顔でウイルスに感染させるメールを継続的に送付するなどといったことが行われます。

ランサムウェア

近年のサイバー攻撃で標的型攻撃と並んで多いのが「ランサムウェア」です。ランサムウェアとは、ランサム(身代金)とマルウェアを組み合わせた造語で、文字通り、ターゲットをマルウェアに感染させてアクセスを制限し、その解除のために身代金を要求するという手法になっています。ランサムウェアの感染経路はさまざまで、迷惑メール中のリンクをクリックさせたり添付ファイルを開かせたり、また、アクセスするとマルウェアに感染するように特定のウェブサイトを改竄して訪問者のパソコンを無差別に感染させたりといったようなものです。社内のパソコンが感染すると、業務上重要な情報へのアクセスができなくなったり、顧客の情報が流出したりといった大きな被害に発展することもよくあります。

企業が取り組むべきセキュリティ対策

このように巧妙になっている近年のサイバー攻撃に対して、どのようにセキュリティを強化すればよいのでしょうか。企業でできる基本的なことを押さえておきましょう。

セキュリティサービスの導入

まず、大切なのはウイルスの侵入を未然に防ぐことです。それにはウイルス検知などのセキュリティサービスを利用するのが簡単でしょう。こうしたセキュリティサービスのなかには、最近ではAI技術を搭載したものも登場してきており、これまで人が1件ずつ攻撃を分析して対処していたものを、AIが一瞬で処理できるようになっています。

社員のセキュリティ意識を高める

しかし、上記のような外部のセキュリティサービスを導入するだけでは不十分です。経営者をはじめ、社員一同セキュリティに対する見識を深めることが求められます。
 
セキュリティ対策というと、パソコンやシステムなどのセキュリティを強化することをイメージしやすいのではないでしょうか。ところが、確かに外部からの攻撃を防ぐのにこうした対策は重要なものの、被害の多くは社員のITリテラシー不足によるミスなどが要因となっていることが多いのです。いくら機器やシステムのセキュリティを強化しても、それを扱う社員に危機意識が足りないと、そこがセキュリティの脆弱性となることを理解しなければなりません。

 

逆に、社員全員の危機意識が高まり、セキュリティに対して適切に対処できるようになれば、外部からのサイバー攻撃にも強い体制を築くことが可能です。そのためには、ITリテラシーの向上やサイバー攻撃の手法や対策などの研修を実施するのが前提となるでしょう。それから、ソフトウェアやOSの更新、セキュリティソフトの導入などへと社員の意識をつなげていくのが筋道です。また、情報漏洩などの深刻な事態が発生した時に、被害を最小限に食い止められるよう、当事者が確実な判断を瞬時に行えるように教育しておかなければなりません。

 

セキュリティに関することはカバーする範囲が広いため、個人ではどこまで知識を身に付けて対策すればよいか判断が難しい部分があります。そのため、全社を挙げて学べる体制を構築することが大切です。自社で研修を実施できる体制でないのであれば、外部のセキュリティ専門会社に委託するのもよい方法でしょう。先輩社員が後輩社員に教えるより、業務時間を犠牲にすることなく効率的に研修できるというメリットがあります。

すべての企業に必要なセキュリティ対策

セキュリティ対策はすべての企業に必要です。しかし、知識やスキルがないために曖昧な状態で放置しているケースも多いのではないでしょうか。セキュリティの甘さは企業の存続自体に関わる重要事項ですので、経営陣が主導して徹底的に見直すことが求められます。

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