近年、Webアプリケーションの脆弱性は増加の一途をたどっており、自社のシステムを守るための適切なセキュリティ対策が求められています。
その中でよく検討されている対策としてWAFと脆弱性診断が挙げられます。どちらも有効な脆弱性対策として知られていますが、それぞれの特徴や役割が異なります。
この記事では、WAFと脆弱性診断について詳しく解説し、最適なセキュリティ対策の選び方を紹介します。
近年、Webアプリケーションの脆弱性は増加の一途をたどっており、自社のシステムを守るための適切なセキュリティ対策が求められています。
その中でよく検討されている対策としてWAFと脆弱性診断が挙げられます。どちらも有効な脆弱性対策として知られていますが、それぞれの特徴や役割が異なります。
この記事では、WAFと脆弱性診断について詳しく解説し、最適なセキュリティ対策の選び方を紹介します。
WAF(Web Application Firewall)は、Webサイトを含めたWebアプリケーションの脆弱性を狙うサイバー攻撃を遮断するセキュリティ対策サービスです。
WAFの導入によってSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの攻撃から、情報漏えいやWebサイト改ざんといった被害を防ぐことができます。
IPA(情報処理推進機構)の統計によると、2023年10〜12月のWebサイト関連の脆弱性届出件数は225件に上り、前年同期の84件と比べて2.67倍も増加しています。
脆弱性のないWebアプリケーションを構築することは理想的ですが、開発リソースの制限などもあり現実的には難しいでしょう。
そのため、Webアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃を24時間365日リアルタイムで遮断できるWAFの導入が、Webセキュリティ対策として必要不可欠なサービスです。
脆弱性診断は、ネットワークやオペレーティングシステム(OS)、ミドルウェア、アプリケーションなどに悪用される可能性のある脆弱性が存在するかを確認するセキュリティテストです。
診断対象によって、3つの種類に分類されます。
プラットフォーム診断は、アプリケーションを実行するための基盤となるネットワーク機器やOS、サーバ、ミドルウェアなどを対象とした脆弱性診断です。ハードウェアやソフトウェアに対して診断を実施し、潜んでいる脆弱性を見つけ出します。
プラットフォーム診断でシステム全体のセキュリティリスクを把握することができるため、Webサービスがリリースされる前に実施するケースが多いです。
また、システム全体の安全性を把握するためにも、1年ごとにプラットフォーム診断を実施することがおすすめです。
アプリケーション診断は、Webアプリケーション内の脆弱性を特定する診断手法です。SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)など、情報漏えいやデータ改ざんを引き起こす脆弱性を検出することができます。
ECサイトのように、商品情報、在庫管理、会員情報、決済システムなど複数のシステムが連携する複雑な構造では、脆弱性が発生するリスクが高まるため、アプリケーション診断を実施することはセキュリティ対策としてとても重要です。
API診断は、外部に機能やデータを提供するWeb APIのセキュリティを評価する診断手法です。不正アクセスを模擬した攻撃を行い、API特有の脆弱性を特定します。
API(Application Programming Interface)とは、外部サービスのデータや機能を提供・利用するために使われるインターフェースのことです。APIを利用してシステムを開発することで、開発にかかるコストや時間を削減することができるので、近年APIを活用したシステム開発が増えています。
一方、APIには特有の脆弱性が存在し、適切な対策を怠るとAPI経由でやり取りされるデータが漏えいするリスクがあります。APIによるセキュリティリスクを減らすためには、API診断を行うことがおすすめです。
WAFと脆弱性診断は、どちらも有効なセキュリティ対策ですが、目的や仕組みが大きく異なります。
WAFは不正アクセスやサイバー攻撃を検知し遮断することでシステムを守ることができますが、脆弱性自体を修復するわけではありません。
一方、脆弱性診断を行うことでシステム全体の脆弱性を把握できます。洗い出した脆弱性を修復することが可能となるので、根本的な脆弱性対策の第一歩です。
ただし、脆弱性診断はあくまでも脆弱性を発見するための手段であり、実際の攻撃を防御する機能はありません。診断で発見された脆弱性を適切に修復しなければ、セキュリティ対策としての効果は得られません。
また、脆弱性診断の結果は診断実施時点のものとなります。日々新たな脆弱性が発見される中、診断後に発見された新しい脆弱性が結果に含まれず、適切に対策できない可能性が十分にあります。
WAFと脆弱性診断は目的や仕組みが異なるため、両方を組み合わせることが重要です。WAFによる継続的な防御と、脆弱性診断による定期的な問題点の発見・修復を並行して実施することで、強固なセキュリティ対策を実現することができます。
WAFの導入と脆弱性診断、どちらを先に実施すべきでしょうか。という質問をよくいただきますが、WAFを導入する前に脆弱性診断を実施することをおすすめします。
WAFはWebアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃を防御できますが、脆弱性自体は修復しません。そのため、まずは脆弱性診断を実施してシステムに存在している脆弱性を把握し、必要な修復を行う必要があります。
また、WAFを導入したまま脆弱性診断を実施すると、本来検出すべき脆弱性がシステムの前面に配置したWAFによって発見できない可能性があります。
そのため、脆弱性診断をまず行ってからWAFを導入することがおすすめです。
「攻撃遮断くん」は、国内シェアNo.1※のクラウド型WAFです。Webアプリケーションに対するさまざまな攻撃を遮断できます。
また、迅速なシグネチャ更新による新たな攻撃への対応や、24時間365日の日本語サポート、最短1日での導入、月額10,000円からの低価格など、導入しやすい特徴を備えているため、攻撃遮断くんの導入する企業が年々増加しています。
さらに、攻撃遮断くんの運営会社「サイバーセキュリティクラウド(CSC)」は脆弱性診断サービスも提供しており、25年以上にわたる実績とノウハウをもとに、セキュリティ専門家の手動診断とツールによるハイブリッド診断を提供しています。
同じ企業が提供しているため、情報の連携がしやすく、企業のセキュリティをワンストップで実現できます。
デロイト トーマツ ミック経済研究所「外部脅威対策ソリューション市場の現状と将来展望 2023年度」
ご利用お申し込み、お見積り依頼、
Webセキュリティに関する相談はこちらから!